SSブログ

一億二千万共謀の日記念 秋のピアノの夕べ [music]

23日(月)に、共謀罪新設反対国際共同署名運動主催による一億二千万共謀の日記念 秋のピアノの夕べが、江戸川区の東部フレンドホールにて開催されました。

このイベントは、美しいクラシックを聴いて、共謀罪新設に反対しようというものです。
共謀罪とは(共謀罪反対署名サイト)

私は、政府・与党が押し進めようとしている共謀罪はとんでもない法案だと思っているし、クラシックは大好きなので参加しました。

コンサートは、特別ゲストとして舘野泉さん、そして、舘野さんのお弟子さんお二人の、お三方によるピアノコンサートでした。舘野泉さんのピアノはまだライブで聴いたことがありませんでしたので、楽しみでした。

今回は、酔流亭さんと奥様である花まきさんをお誘し、聴きに行きました。

舘野泉さんプロフィール(ジャパン・アーツ ホームページより)

 1936年東京生まれ。60年東京芸術大学首席卒業。64年よりヘルシンキ在住。68年、オリヴィエ・メシアン現代音楽コンクール第2位。同年より、フィンランド国立音楽院シベリウス・アカデミーの教授を務める。81年以降は、フィンランド政府の終身芸術家給与を得て演奏活動に専念。演奏会は世界各地で3000回以上、リリースされたCDは100枚にのぼる。人間味溢れ、豊かな叙情性をたたえる演奏は、世界中の幅広い層の聴衆から熱い支持を得ている。この純度の高い透明なる抒情を紡ぎだす孤高の鍵盤詩人は、02年、脳溢血(脳出血)により右半身不随となるが、04年、左手の演奏で復帰を果たし、新たな音楽世界を切り開いた。命の水脈をたどるようにして取り組んだ左手による作品は、静かに燃える愛情に裏打ちされ、聴く人の心に忘れがたい刻印を残す。エッセイ集「ひまわりの海」(求龍堂刊)、CD左手の作品「風のしるし」「タピオラ幻景」「左手のための組曲と協奏曲」(エイベックス)がある。今夏、シベリウスの音楽の普及に貢献したとして「シベリウス・メダル」を授与された。南相馬市民文化会館(福島県)館長、日本シベリウス協会会長、オウルンサロ音楽祭音楽監督(フィンランド)

演奏されたのは、以下の曲です。

1.シャコンヌ 二短調 BWV1004 J.S.バッハ作曲/ブラームス編曲
 舘野 泉
  
2. 吉松隆「子守歌」
(この曲はプログラムに載っていなかったが、舘野さん曰く次に演奏される「4つの小さな夢の歌」の前作にあたるということで、演奏された)
 (三手連弾) 舘野泉・平原あゆみ

3. 4つの小さな夢の歌 吉松隆
 (三手連弾) 舘野泉・平原あゆみ

4. プレイアデス舞曲集4 吉松隆
 平原 あゆみ

5. ロマンス シベリウス
 水月 恵美子

6. 即興曲 シベリウス
 水月 恵美子

7. ロマンス メリカント 
 水月 恵美子

8. 幻想即興曲 嬰ハ短調 F.ショパン
 水月 恵美子

9. 花の図鑑・前奏曲集 ピアノ(左手)のために 舘野泉に贈る  林 光
 舘野泉

(アンコール)
10. 左手のためのノクターン スクリャービン
  舘野泉
<コンサート・レポ>
この日の演奏はどれも良かったのですが、今回はその中でも一曲目のJ.S.バッハ原曲・ブラームス編曲の左手のためのシャコンヌについて書きたいと思います。

このシャコンヌですが、原曲のヴァイオリン無伴奏のものは(バイオリニストの天満敦子さんの演奏が有名だと思います)、ご存知の方もいるのではないでしょうか。私が、この曲を初めてライブで聴いたのは、やはり天満敦子さんによる演奏でした(丸山眞男さんの七回忌にて)。

今回は、ブラームス編曲の左手のためのピアノ版ということで、舘野さんはどのように演奏されるのだろうかと、興味を持って聴きました。

シャコンヌの演奏が始まり、まず思ったのが、これが本当に左手だけで演奏されているものだろうか、ということでした。特に、目を閉じて聴いていると、左手だけで演奏されているようには、ちょっと思わないんじゃないでしょうか。

たしかに、コンサート・プログラムの解説には、「ブラームスの編曲の左手のためのシャコンヌは、バッハの原曲に非常に忠実な編曲であり、これ以上削ぎ落とせない音楽の要素が詰まっている」、とあります。

しかし、一方で、「ヴァイオリンと異なり、一音が保たれないピアノで、単音の続くフレーズを表現する事は難しい」とのことです。

演奏されている舘野さんを見ると、左手を駆使し、ペダルを巧みに使って、原曲のシャコンヌに近い響きを出そうとする姿が見てとれました。

左手だけで、これほどまでに表現出来るとは、正直思ってもいませんでしたし、舘野さんが脳溢血で倒れ復帰されるまでの苦悩を雑誌やテレビで見聞きしていたので、それらが相まって深い感動を僕に与えました。

舘野さんは、このシャコンヌを「弾いていると精神が研ぎすまされて、身体がそれに動かされていくのを感じる」のだそうです。

今回、そんな舘野さんの演奏を聴いている観客側の私も、何か聴いているうちに神経が研ぎすまされるような、そんな不思議な感じがしました。

いやぁ、クラシックって、本当に良いですね(水野晴郎監督風/笑)

コンサートの模様 10/23 共謀の日・記念コンサートが成功

ひまわりの海

ひまわりの海

  • 作者: 舘野 泉
  • 出版社/メーカー: 求龍堂
  • 発売日: 2004/11
  • メディア: 単行本


風のしるし-左手のためのピアノ作品集

風のしるし-左手のためのピアノ作品集

  • アーティスト: 舘野泉, バッハ, スクリャービン, 間宮芳生
  • 出版社/メーカー: エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
  • 発売日: 2004/12/01
  • メディア: CD


シベリウス:ピアノ名曲集

シベリウス:ピアノ名曲集

  • アーティスト: 舘野泉, シベリウス
  • 出版社/メーカー: 東芝EMI
  • 発売日: 2005/06/22
  • メディア: CD


バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータBWV・1001~6

バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータBWV・1001~6

  • アーティスト: 天満敦子
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2004/11/03
  • メディア: CD


丸山真男 音楽の対話

丸山真男 音楽の対話

  • 作者: 中野 雄
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 新書


nice!(0)  コメント(4)  トラックバック(1) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 4

酔流亭

おはようございます。
このコンサートはよかったです。誘ってくださって、ありがとうございます。
この「コンサート・レポ」も適切ですね。
丸山真男七回忌では、天満敦子さんが演奏したんですか。
by 酔流亭 (2006-10-26 09:16) 

大使

酔流亭さん、コメントありがとうございます。
いやぁ、本当に素晴らしい演奏でしたね。
拙いレポで、すみません。酔流亭さんのように上手な文章が書けるようになりたいです。

天満敦子さんは、丸山先生が亡くなったときの偲ぶ会で、シャコンヌを演奏され、七回忌のときも演奏されて、私はそれを聴くことが出来たと言う訳です。天満さんと丸山先生とは親しかったようです。
by 大使 (2006-10-26 22:23) 

花まき

大使さん、この日のコンサートにお誘いくださり、ありがとうございました~♪
舘野泉さんの演奏を聴くのは初めてだったのですが、とてもこころに残る、魂を揺さぶられるピアノでした。
本当に左手だけで弾いているとは思えませんでしたね。
素晴らしかったです。
またクラシックでも飲み会(!)でも誘ってくださいね。
お待ちしてます~♪
by 花まき (2006-10-28 15:03) 

大使

花まきさん、コメントありがとうございます。
心の琴線に触れるというか、そんな感じのコンサートでした。
また、良さそうなコンサートがあれば、お知らせします。
休日にあるコンサートだと、大体始まるのが午後3時頃からなので、昼食時にお酒なんか飲んで、コンサートを聴くのもまた良いものです。ただし、演奏中に寝てしまう恐れあり(笑)
by 大使 (2006-10-28 16:30) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。