「誰がメディアの裏側にいるのか?」 [news]
テレビや新聞などのメディア情報が常に正しいとは限らない。
ジャーナリストである堤未果氏の『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波書店、2008年)から、「コラム4 誰がメディアの裏側にいるのか?」の一部を以下引用する。
メディア・リテラシーが相対的に低い日本人は、特に気を付けなければならないであろう。
情報を鵜呑みにしない。自分の頭で考えることが重要である。
過去の似たような記事として、以下をあげておく。
・「ヒトラーなき、ヒトラーの時代を生きる」
ジャーナリストである堤未果氏の『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波書店、2008年)から、「コラム4 誰がメディアの裏側にいるのか?」の一部を以下引用する。
かつてベトナム戦争の時に「戦争で最も犠牲になるものは真実だ」という格言を残したのは、「ニューヨーク・タイムズ」紙の記者、デイビット・ハルバースタムだった(David Hallberstam, The Best and the Brightest, 1972)。だがイラク戦争において真っ先に犠牲になったもの、それは「ジャーナリズム」だといえるだろう。
アメリカのメディアを裏で動かしているものの存在について私が初めて実感したのは、2001年9月11日の同時多発テロの時だった。あの時ニューヨークに住んでいた私は、テロリストの存在と、次のテロ予告の疑いについて繰り返すメディアに不安をあおられたアメリカ国民が、恐怖から好戦的になり、武器を買いにスーパーに走り、一気に戦争へと突き進んでいく姿を目の当たりにした。「愛国心」という言葉に多くの人々が安心感を覚え、星条旗の下で報復を叫ばなければお前も敵だ、とう恐ろしい空気がアメリカ中に流れていたのを覚えている。
2003年にイラク戦争が始まると、私は世界中の新聞をチェックした。イギリスの「タイムズ」紙など大手新聞の多くが、理由のはっきりしないこの戦争を支持している記事を読み愕然としていると、大学院時代にお世話になった国際関係論学のブドロー教授は、そんな私を見てこういった。「無知な羊みたいにだまされるな、メディアは國が所有しているとは限らない。ニュースは必ず出所をチェックしろと教えたはずだ」
私はその一言で、「タイムズ」紙が80年代に共和党支持のメディア王、ルバート・マードック氏によって買収されていたこと、彼がイラク戦争開戦直後に、世界中に所有する新聞173紙の社説担当者に、この戦争を支持する社説を書くように指示していたことを知ったのだった。
1985-86年の間、2期目のレーガン政権下で、アメリカの三大テレビ・ネットワークであるNBC、CBS、ABCの3局は一斉に大資本に買収されている(142-143頁)。
メディア・リテラシーが相対的に低い日本人は、特に気を付けなければならないであろう。
情報を鵜呑みにしない。自分の頭で考えることが重要である。
過去の似たような記事として、以下をあげておく。
・「ヒトラーなき、ヒトラーの時代を生きる」
ベスト&ブライテスト〈上〉栄光と興奮に憑かれて (朝日文庫)
- 作者: デイヴィッド ハルバースタム
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1999/06
- メディア: 文庫
2008-10-15 21:06
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